トップ/会社沿革/自己紹介/リンク
国鉄スハネ30(ペーパー製キット加工したものを更新_1/80_16.5mm)
国鉄のスハネ30は2等(B寝台)寝台車不足を補うため戦前の寝台車スハネ30000とスハネ30100を復活させたもの。(第2次世界大戦中は座席車オハ34に改造された。)
1959年から1962年にかけて幡生と土崎工場で99両が改造された。他にスハネフ30も3両。
この模型は、小高模型のペーパー製キットのオハ34を「転轍機」さんがスハネ30へと改造したもの。
よく調べると小高模型からは戦後のスハネ30もキットが発売されていました。
スハネ30への思い入れは、北海道の普通「からまつ」に乗車したこと、だそうです。
手渡されたスハネ30は台車が無く、台車を付けてほしい、それと床下配管もあるといい、とのこと。
そこで、塗装なども含めて、オリジナルの状態を残しつつリニューアルすることにしました。
(2025年1月23日UP)
参考にした資料は、鉄道ピクトリアル2022年10月号(No.1003)です。
他には、スハネ30の車歴・リベットに詳しい「客車資料館さんの客車列車の旅」を参考にしました。
取り掛かるにあたり、模型の状態をよく観察して、リニューアルの方針と項目を定めました。
1)屋根の木目を消す。
2)片側ベンチレーターは真鍮プレス製で肩が甘いので、KATOのプラ製に交換。
3)屋根は黒に近いグレーとし、ベンチレーターとファンデリアカバーは明るめのグレーとする。
4)屋根のキャンバスの継ぎ目を表現する。
5)ボデーはサンドペーパーをかけて滑らかにする。
6)床下配管を付ける。
7)室内の寝台を付ける。
8)ナンバーや細かい標記類、およびデッキ上のB寝台標記を付ける。
手渡されたスハネ30。よくできているので、オリジナルを尊重しながらのリニューアル。
塗装には、手動の霧吹きタイプの吹付器を使ったそうです。
スハネ30を作りたいと思った動機の一つは「模型と工作」の記事、とのこと。
スハネ30形の製作記事(画像をクリックすると拡大できます)。
(画像をクリックすると拡大できます)。
それと小高模型のオハ34の設計図。いろいろ書込みがあります。
洗面所側のデッキをつぶして、窓も一部を塞ぐなど手間がかかります。
参考までに小高模型のスハネ30の図面。
片側ベンチレーターはKATO社のヨ8000用、普通(両側)のベンチレーターはスハ43用。
片側ベンチは屋根のカーブに合わせるため一部に切り込みを入れて曲げを強く改造しています。
ベンチレーターを外した状態。
木目を消すためにマッハのサーフェーサーを筆塗して、#200サンドペーパーをかけ、その後、サーフェーサーを吹付してから、#400から#800のサンドペーパーをかけてならしました。
ボデーも#200、#400、#800のサンドペーパーでならして、マッハの青15号を吹付塗装してから、ナンバーや標記類を貼りました。(標記類はMD5500でデカールに印刷したもの)
その後、日光のクリアに艶消し材を3割ほど混ぜて吹付塗装してデカールを保護しています。
室内は厚さ0.6mmのアイボリー色の紙を使って、仕切りや寝台の脇などを作成。
寝台部分は、4mmのヒノキ角棒と前記の紙、それに青色の紙をシート部分に見立てています。
それと、ボデーの室内側はあらかじめ日光のクリーム10号にクリーム1号を混ぜたものを吹付ています。
床下は、中央の梁を2×1mmのヒノキ棒で作成。
真鍮色のところが追加した配管類です。手前にある小さな筒状のものは、蛍光灯用の電動発電機。
それと連結器はIMON社のHO-205です。(これは1/87ですが、違和感がないので、そのまま使ってます。)
屋根は艶あり黒を吹付、1mm幅のマスキングテープでキャンバスの継ぎ目部をマスク、艶消し黒を吹付、
その後、タミヤエナメルのハルレッドとブラウンを極薄く希釈してフワッと吹付け、
マスキングテープをはがしてベンチレーターを接着してからエナメルの薄めたつや消し黒をフワッと吹付け。
ベンチレーターはクレオスの明灰白色と灰色9号を混ぜた物を吹付ています。
ナンバーはスハネ30 32、門モシとし、サボは大阪行き、です。
B寝台、号車、急行サボはグリーンマックスのシールを使いました。(Nゲージ用ですが、16番にも何とか使えます)
台車は日光モデルのTR23。スポーク車輪を奢っています。
(実物のTR23Dは揺れ枕吊が310mm→540mmへと長くなっているので、揺れ枕吊の膨らみを削ってTR23Dっぽく見せています)
ホロ吊りはΦ0.8mmのパイプとΦ0.45mmの真鍮線の組み合わせです。車体と別に塗装して、接着しています。
トップ/会社沿革/自己紹介/リンク